Shutter-Speedとは
フィルムカメラのシャッタースピードを計測できる『Shutter-Speed』というアプリがあります。
スマホの内蔵マイクを使用し音声でシャッタースピードを計測しようという目論見です。
アプリ自体はiPhone用は無料、android用は有料で提供されています。
!注意
本品は名の通りセンサーで白物家電とは異なり、特定の条件を満たすときにのみに効果を発揮することにご注意ください。
不良品と思う前に以下の情報を参考にしてみるとよいと思います
- カメラ以外で動作確認をする
測定しようとしているカメラのシャッター音が小さかったり、光で計測する場合にも光量が足りなかったりするかもしれません。まずは音声で手を叩いてみるとか大きな音を出してアプリの使用方法や特性に慣れましょう。
またiPhoneにくらべandroidのアプリの検索結果は見やすいとは言えません。また機種ごとにばらつきがあるかもしれません。両方お持ちでしたら迷わずiPhoneを使いましょう。←と言いたくなるほどandroidは計測しずらいと当方は思っています。- 最初に音で計測する。
光センサーを使う場合、センサー事態に加えジャック類の接触不良という懸念点が加わります。
光センサーが光に反応して生み出される変化はとても微弱で、接触不良などがあると正しく、あるいはまるで機能しない場合があります。
なので最初に音声でアプリが機能するか、使い方の傾向を把握しておくことをお勧めします。- 光センサーで計測する前に
光センサーのジャック類の接触不良に注意します。スマホ本体よりもセンサーのほうは十分に清掃したりグリグリしておきましょう。- カメラ以外で計測する
光量や光軸の問題があるのでまずはカメラを使わずに計測しましょう。- 部屋の照明で計測する。
蛍光灯や交流の周波数通りに発行しているLEDなどでは均一な波形が計測できると思います。
これが関東なら50ヘルツ、関西なら60ヘルツの波形です。(以下50ヘルツの場合)シャッター速度でいえば1/50の秒間50連射の波形です。
このグラフを拡大したり横に伸ばしたりして1/50のシャッタースピードであることを確認しましょう。
これができないとカメラの計測以前です。- 最初は強い光で試す。
次にセンサー部を指でふさいだり開けたりとか、強力なLEDライトなどのオフオンでの挙動を確認しましょう。- ここまでくれば、あとは適切な方法で計測できると思います。
当然音声ではその精度に限界があることは自明であり、そこで光センサーを使おうということで専用光センサーの販売サイトが用意されています。
filmomatというブランド名でサイトは https://www.filmomat.eu/です。
その光センサーはPhotoplagという製品名で https://www.filmomat.eu/shop/photoplug でSale Price:29.15 、Original Price:29.90で販売されています。
使用方法は https://www.filmomat.eu/photoplug でご確認ください。
※著作権的にも営業的にも使用方法や要約は書けません。
android版とiPhone版とではiPhone版のほうが計測結果が安定して見やすいです。両方お持ちならiPhone版を使いましょう。
古い型のIPhoneを購入してしまうというのもありだと思います。
機能的には同じなのでこの後の説明では特に断りなくどちらかのスマホのみで説明しています。
スマホアプリの『Shutter-Speed』用光センサーの使い方
オリジナルより若干お安いサードパーティー製のセンサーをアマゾンで販売しています。
アプリの販売ではなくアプリの補助ツールという位置づけの製品なので使用方法は特に説明不要かと思ったのですが、
使用方法がわからないという問い合わせが結構あるのでこのページを作成しました。
使用方法をそのまま描くのは控え、感想とか実際の使用方法とかを紹介します。
※著作権的にも営業的にも使用方法や要約は書けません。
センサーの装着方法
オリジナルはプラグとマイクが一体型でスマホに挿入し、スマホごとカメラのシャッター部分に向けて計測する形となります。
同じようにしたい場合はカメラに輪ゴムとか、両面テープとかセロテープとかで括り付けます。
この場合の計測方法はこんな感じです。
計測
- 照明は直流や発熱電灯など交流の周波数の影響を受けないものが良いです。
計測が面倒にならないようにその辺にあるものを利用して試します。日光でもよいです、室内照明でもよいです。 - 照明を照射する方向も必ずしもレンズ側から行う必要もありません。やりやすい方向から照射しましょう。
因みに70年前のカメラです(Hasselblad 1600F)。
計測結果は、
厳密には波形が全部表示できるように光の強さを調節したほうが分かりやすいです。
波形は一つの波形で表示されるときもあれば、複数ピークがあったりします。
理想を求めるより、手持ちのカメラでなるべく計測しやすい方法でそれなりに識別できれば十分であるということです。
計測結果はカメラ本体のシャッタースピードを1/250に設定してレリーズすると実際には1/88のスピードで動作するので絞りを4/3絞らないと適正露出にならないよ!と言ってます。(Hasselblad1600Fの実際の設定は1/200なので1段絞れということになります)
上の計測例は実は特殊で、理想的には計測された波形の上下のピークを計測すべきです。
普通の光で普通のカメラであればきれいな波形が得られると思いがちですが、音声で計測した波形と大差ない場合もあります。遮光が出来ていないとか、光の量が少ないとか、乱反射しまくっているとか、様々な理由できれいな波形にならない時もあります。きれいな波形になるようにトライするべきではありますが、そのままでも求める数値が得られるのであれば、吉田と思います。
照明は単一光源に限る
撮影例を見て疑問を持った方、正解です。
照明は単一光源のほうが良いです。
撮影例のような多数のLEDの光源の場合は、波形が単一ではなく複数出る場合もあり、そもそも正確性はまるで担保されていません。
とはいえ、目的が比較にあり、数値の精度は重要視されないと思います。
厳密にはレーザー光線のような反射、輻射が少ないもので指向性を持たせての計測のほうが精度は上がります。
実際に発行元とセンサー側にパイプ状のものを装着して指向性を高めるとかなりの高速レリーズでも計測できたりします※。
ただしその分正確に設置しないと反応してくれません。
計測例は精度より手軽さをとった、いい加減でもよいという例です。
※本センサーの限界は1/500を目安としているようです。実績としてはNIKON F-801で1/8000の計測に成功しています。ただしF-801の裏蓋を開けてシャッターを切るためにはいろいろと裏技が必要です。
音声での計測も同時に行うことを推奨
計測の制度は複数のスピード、複数のカメラで計測することで勘所が分かってくると思います。
ついでに行っておきたいのが、光センサーでの計測と音声での計測との違いを実際に計測して認識しておくことです。
音声での計測が使い物にならなかったら意味ありませんが、ある程度の制度を確保できることが分かったら、めっけもんです。
それはフィルムを装着したまま計測できるということです。
例えばフィルムを使い切らない生長期間保管していた場合などです。
もしも多重露光できるカメラならフィルム1コマを無駄にするだけで何回でも計測できます。
多重露光できない場合は1回だけ試すだけでも安心感が違います。
スマホから離して計測する場合。
複数人いればカメラ、センサー、スマホ、照明それぞれを手持ちで計測することも可能ですが、一人で行う場合は何らかのアダプターを用意したほうが楽だし速いでしょう。
この例ではレンズ側にセンサーを装着して光源はシャッター幕側から照射させて計測する方法です。
このほうがシャッター幕を傷める確率が軽減されます。、
因みにPENタイプの外径は11mmです。11mm程度の穴をあけて差し込んだだけです。
BOXタイプはこれに両面で仮固定すれば十分です。
まとめ
シャッタースピードテスター用光センサーとシャッタースピード計測に関しての一般的な注意事項
■必要なもの
・計測したいカメラ
・本センサー(+Lアングル)
・スマホ+計測用アプリ
・光源(室内照明や太陽光を含む)■付属のアングルについて
本センサーのプラグは抜き差しに引っ掛かりがある場合がございますので、付属のLアングルをご利用ください。違和感がなければもちろんそのままでお使いいただくことも可能です。アングルは通常のヘッドフォンとかでも利用できます。■光源について
通常のシャッタースピードテスターでは光源は反射や回析、まだセンサーの有効範囲などの理由で単一光源や適度な明るさのほうが精度を高く計測できるため推奨されますが、本計測の場合はあまり深くこだわる必要はないかと思います。ご自身の環境で楽な方法を選択ください。例えば光源を用意するよりセンサー側を暗くして、光源は自然光などの方法もありです。センサーの出力するトリガーが判別しやすい、あるいは判別できる方法であれば必要十分です。・レーザーは目を痛める可能性とセッティングが難しいなどの理由で推奨していません。
・複数の光源での照射は複数のトリガーや判別が難しくなるなどの制限があります。
・センサーや光源を無理にカメラに近づける必要も御座いません。
・計測前にバルブ等で光が必ずセンサーに照射されることを目視確認してください。
・百均のLEDでも可能です。
・指向性の高い光源よりも部屋の照明や太陽光などのほうが安定して計測できます。■設置
ボックスタイプのセンサーの場合はセンサーとカメラの設置にブックスタンドなどを利用すると安定します。
計測するカメラが1台だけなら両面テープでセンサーをブックスタンドに張り付ければ良いと思います。
位置を固定したくない場合は鉄製のブックスタンドとマグネットテープ(百均で買えます)を使うと便利です。■計測
利用するスマホ用アプリの使用方法でご確認ください。
シャッターの開閉のタイミングをグラフのトリガーで特定しますが厳密に特定する必要はありません。
撮影に必要な他の要素自体がそれほど厳密に精度を確保できていなかったりするからです。
計測して得るものは、おおよその数値と傾向、安定度です。
自身の測定方法で安定したご自身の数値を確保することで、望む露出値を予測出来ることでしょう。参考として「Shutter-Speed」で簡単に説明します。
■Shutter-Speedについて
スマホ用アプリのShutter-Speedはアイフォンやアンドロイドなどのスマホ(タブレットを含む)でフィルムカメラのシャッタースピードを計測出来るアプリです。スマホのマイクを利用して規則可能ですが、専用のセンサーを使うことでより精度の高い計測が行えます。
また、測定結果を保存することや、シャッタースピードの速度差に合わせた絞りの補正値のアドバイスもしてくれます。
測定の限界は1/500程度とのこと。
具体的な使用方法はアプリの公式サイトでご確認ください。http://www.photoplug.de/
※アプリ「Shutter-Speed 」は「Shutter-Speed Lukas Fritz」で検索ください。
『Shutter-Speed』の公式サイトで紹介しているセンサーは29ユーロ(約3700円)ほどで入手できます。■その他、免責・明記事項
※本センサーは海外サイトで販売している「Camera shutter tester for smartphone and tablet up to 1/1000th of a second」と同じものです。
※スマホとはiphone, androidphone, windowsphoneのことです。
※PC用アプリでは動作しません(未保障)。PC用センサーの取り扱い予定はございません。
※アプリに対しての質問、サポートはご容赦ください。
※保障サポートは製造・販売元に準拠します。 ・90日間の返品(手数料を差し引きます) ・2年間の保証
(当方を経由した場合で製造・販売元とのやり取りが必要な場合は送料・手数料が割高になります)
※Contact email address: shuttertester@gmail.com
※スクリーンショットの1/1000の計測はipadのCanon EOS 1Nでの計測です。androidの低品質製品など他の環境での動作保証はできかねます。
※出品時にテストを行っていますので、センサーの精度不良は初期不良ではなく測定方法に依存する不良との見解で対応いたします。
※利用している画像や文章などについては、製造・販売元の許諾を得ています。
以上
商品はこちらから購入できます。
より高機能なテスター
シャッター幕の張り替えとかもできるヘビーユーザーにはより高機能なシャッターテスターもご検討ください。
セットにはスマホ用のPENタイプ・BOXタイプも付属しています。
『Shutter Tester』 のフルキットでは以下のことが出来ます。
計測できるカメラ
- フォーカルプレーンシャッターカメラ(幕速含む)
- 後蓋のないバルナックライカ
- シャッター機構を分解しないと胴体が外せないニッカやキャノンなどのバルナックライカタイプ のカメラ
- レンジファインダーカメラ
- 2眼レフ ・ステレオカメラ
- ハッセルブラッドのレンズのみでの計測 ・(工夫次第です)
- NIKON F-4などのフィルムを装填しないと動作しない電子カメラ
- (工夫次第です)KODAKなどのフィルムを装填しないと動作しないカメラ
特定のカメラ専用とかの制限はないので工夫次第でほとんどのカメラを計測できると思います。
以上